駐車場内の余った土地
これは、大阪の街を歩いていた時に見つけた駐車場内の空き地。
周りの駐車スペースには大型バスが何台も停まっていたが、ここだけぽっかりと空いていて使われている様子がみられない。
また、この駐車場は全体的にきれいで、新設されてからあまり時間が経っていないように見えた。この砂利の空き地も、おそらくその新設工事の際に生まれたのではないだろうか。
しかし、なぜここだけ開発されなかったのか不思議である。
よく見ると、奥のほうにフェンスに囲われた別の空き地があることに気がついた。
この緑の空き地も開発されていないように見えるが、一体何のためのスペースだろうか?
気になったのでGoogleマップの航空写真を確認したが、内部に人工物は写っておらず、ただの空き地にしか見えなかった。しかしそこから少し離れた場所に、もう一つ似たような緑の空き地があることもわかった。
おそらくこれらの空き地は、開発予定地として残されているのではないだろうか。そして、将来そこには何かの施設がつくられると考えられる。
つまり、この砂利の空き地は計画的に余らせた(残された)土地であり、奥にある緑の空き地を開発する際に工事用地として使われると推測できる。
工事が始まれば、手前の歩道沿いにあるフェンスは取り払われ、そこからトラックが出入りするようになるかもしれない。
(2021.6.7.追記:ここでは、広い駐車場の中でこの部分だけが整備されず"残されている(開発が控えられている)状態"なので、このことに注目して「余ってしまった土地」に分類した。しかし、この空き地の成り立ちが将来の開発を見越したものであるなら、性格的には「開発や利用を待つ空き地」がふさわしいかもしれない。今後、似たような空き地を取り上げる際は分類の変更を検討していきたい。)
(no.280 大阪府大阪市)
三角の空き地
路上では様々な姿の余った土地を見かける。三角の空き地はその代表格のような存在だ。
ここは三角の空き地としては広い方だと思う。車が2、3台は停められそうである。
内部の様子。
舗装されたアスファルトの地面に木の杭が立っていた。何となくおかしさを感じる風景だ。
おそらく、ここはかつて土の地面になっていたのだろう。これらの木の杭はその頃に立てられたと考えられる。
その後、雑草対策として杭を残したまま舗装してしまったのではないだろうか。
(2019年11月1日追記:他の舗装された空き地でも、ここと似たように木の杭が立っているところがあった。どうやら、木の杭を打った後でアスファルト舗装するというのは一般的な工法のようだ。)
(no.281 茨城県取手市)
これは住宅街にあった三角の空き地。
脇には用水路が通っているので、一見したところその管理用地にみえた。
しかし、周囲にある他の用水路には空き地が確保されていなかったので、ここは単に余ってしまった土地と考えられる。
反対側から見た全体像。
空き地の中には、なぜかあちこちに庭石が散らばっていた。
そして、敷地の端にはブルーシートで覆われたものがあった。
中身はいったい何だろうか。
ここにも庭石やエクステリア資材が入っているのかもしれない。
誰かが勝手に物置き場として使っているか、あるいは土地の所有者が置いたか…。
色々と想像させられる空き地である。
(no.282 千葉県柏市)
多摩川の橋のたもとに、有効利用されていない三角の空き地があった。
上の写真の手前側には川が流れていて
反対側(写真右側)には歩道が通っている。
空き地の中はそれなりに広いので、花壇やベンチを設ければ休憩スペースにもなるだろう。
もちろん、何となく間の抜けたこの空間のほうが個人的には好みである。しばらくこのまま無用の空間として残しておいてほしい。
そばを流れる多摩川。意外にも水が綺麗で驚いた。
対岸の河川敷には緑豊かな空き地が広がっていたが、これについてはまた別の機会に取り上げたいと思う。
(no.283 東京都福生市)
これは住宅街のY字路にあった未開発の空き地。
手前の柵で囲まれた場所が何なのか、確認し忘れてしまった。おそらく、上下水道に関する施設だったと思う。
そして、その施設の裏に家が一軒建てられそうな空き地がある。しかし、不整形な土地なので買い手がつかず、余ってしまっているものと考えられる。
(no.284 東京都小金井市)
三角の空き地はY字路に多くみられるが、そのほかの場所でも見かけることがある。
この空き地はアパートの敷地内にあったもので、もともと花壇としてつくられたスペースではないだろうか。
路上の植栽地の中には、暖かい時期にだけ使われるものがある。しかし、ここにはその形跡が全くみられないので、きっと長い間使われていないのだろう。
今後も利用されることなく残り続けそうである。
(no.285 千葉県柏市)
洗車場の裏に小さな三角の空き地があった。
この洗車場自体が三角の敷地に立っていて、写真の左奥がY字路の分岐点になっていた。そして、この反対側の道沿いにも三角の空き地があった。
もう一つの空き地。
ここも洗車場(右側)の敷地の一部かもしれないが、ブロック塀で仕切られており独立した空間に見える。
一見したところゴミ集積所にも思えたが、それを示す標識やカラスよけの網は置かれていなかった。
内部には白い板のようなものやコンクリートブロックが置かれていた。
一体何のための土地だろうか。
(no.286〜287 茨城県龍ケ崎市)
最近見た中ではお気に入りの空き地。
ここはY字路ではないが、なぜかここだけ余ってしまっていた。その理由がよくわからないことと、独特のひっそりとした佇まいが魅力である。
所有者がいない(特定されていない)隙間のような土地があると聞いたことがあるが、ひょっとしたらこれがそうなのかもしれない。
(no.288 東京都福生市)
余った土地の有効利用
駅の近くに工事用ネットが張られた空き地があった。
どうやらこれから何かをつくるようだ。
内部はまあまあの広さである。一体何ができるのだろうか。
後日訪れてみたら証明写真機が置かれ、駐輪場ができていた。
空き地を見た時点では、まさかこんなに面積があるとは思わなかった。
しかも、利用者の数も多そうだ。余った土地がうまく生かされた例である。
(no.289 千葉県柏市)
橋の下の余った土地
人通りが多い場所では、高架下の空間が有効活用され、駐車場、駐輪場、店舗などになっていることがある。しかし、それ以外の場所ではデッドスペースのまま残されることも多い。
この橋の下にはフェンスで囲まれた空き地がいくつもあり、そのほとんどが使われずにガランとしていた。
上は橋脚の周りにできた空きスペースである。ここは交通島にもなっており、それによって円形の魅力的なスペースがつくられていた。
同じ橋の下には、一箇所だけ物置き場として使われているところもあった。
内部には、コンテナや倉庫などで使う木製パレットが見える。ブルーシートに覆われた四角いものは何の資材だろうか。
そばに通っていた用水路。
このようなアーチ状の柵は初めて見た。
橋が低くなっている所にもフェンスで囲まれた空き地があった。
ここには二箇所あり、向かって左側が下の写真である。
左隅から撮影。
同じ空き地を右側から撮影。
このフェンスにも扉がついていたが、このとおり中には何もない。
反対側にあったもう一つの空き地。
空っぽで清々しい雰囲気だ。
それぞれのスペースにはこのような扉がついていた。
近くで工事が行われる際は、ここが道具置き場などに使われるのかもしれない。
橋の下には何とも言えない魅力がある。
無機質なコンクリートの天井。人気がないガランとした佇まい。上から聞こえる車の走行音も心地良い。
ここは夏でも涼しいので時々訪れたくなる。
猫もくつろぐ居心地の良い空間。
配管を守るラバーポール。
そして、階段の下にはラバーポールに守られた空きスペースがあった。
これは違法駐輪を防ぐ目的で設けられたのだろう。
他の階段の下にも、それぞれ似たような空きスペースが設けられていた。
ラバーポールが設置される前は、おそらくここには金属製の柵が設けられていたのではないだろうか。
地面に残された円形の跡はその名残だと考えられる。
(橋脚付近の空っぽのスペース no.290〜293 、階段下の空きスペース no.294〜296 / 茨城県取手市)
これは大阪で見つけた歩道橋下の空きスペースである。
全体が細長く、フェンスで囲われているところが特徴だ。
端まできちんと塞がれている。
左のほうに横断禁止の標識が立っていた。車道は交通量が多くて危険だが、かつてはここから横断する人がいたのだろう。
フェンスには扉が設けられていた。そして、そのそばには自転車放置禁止の標識も立っていた。
つまり、このフェンス付きの空き地は横断者や放置自転車をなくす目的で設けられたと考えられる。
スペース内は基本的に何も置かれていない。しかし、時々ここも物置き場として使われることがあるかもしれない。
一部では電気関係の機械が入っていた。
反対側から撮影。
こちらも端までしっかり塞がれていた。誰も入れまいとする設置者の強い意志を感じる。
(no.297 大阪府大阪市)
橋の下 & 斜面の空き地
橋の下にぽっかりと空いたスペースがあった。
ここは水平な土地ではなく斜面である。もしここが普通の地面だったら、自転車が放置されたり、勝手に物が置かれたりするかもしれない。その対策として、歩道橋をつくる際にこの斜面をつくったと推測できる。
なおこういう場所を「空き地」と呼んでいいか迷ったことがあるが、人が楽に入れたり、腰掛けたりできるくらいの所は「斜面の空き地」として扱っていきたい。
実際に私が子供の頃は、こういう場所で雨宿りしたり、秘密基地にして利用していた思い出がある。
ここには橋脚の間に合計2か所の空き地がある。これは坂の上の方の空き地。
洞窟のような空間でなかなか魅力的である。
そして、これが坂の下のほうのスペース。 ここは斜面から生える雑草の姿がおもしろかった。
このように、植木鉢代わりになってしまった排水管が点在している。屋根のある環境で生きる植物にとっては、ここが水を確保できる良い場所なのだろう。
(no.298 茨城県龍ケ崎市)
斜面の空き地
これは多摩動物公園内にあった斜面の空き地。
左側の丘の上は、たしか土砂置き場や物置き場になっていたと思う。
寝そべってくつろぎたくなるような魅力的な空間だ。
周りには木が生えているのに、なぜここだけ何も植えずに開けた状態にしているのだろうか。
(no.299 東京都日野市)
細長い空き地
ドラッグストア兼デイサービスセンターの脇に、余ってしまったとみられる空き地があった。
当初は花壇として使われていたのかもしれないが、現在はスギナなどの雑草が生い茂り、園芸の痕跡は見当たらない。あるいは、建物が建てられた時から何にも利用されず無用の空間として残されてきた可能性もある。いずれにしても、今後も使われる見込みはなさそうだ。
(no.300 茨城県龍ケ崎市)
道路と家の間に細長い空き地ができていた。
付近の家々にもこれに似た細長い空き地があったが、ここは特に中途半端な姿をしていて印象的だった。
そもそも、この住宅街にこのような隙間が設けられたのは何故だろうか。
詳細は不明だが、この辺りは道幅が狭いため、交通安全のためのゆとりとして設けられた可能性がある。私たちの周りには、一見したところ無駄に見えるスペースであっても、実は何かの役に立っているものがまだまだありそうである。
(no.301 東京都小平市)