リサイクル工場跡地
国道沿いにある、古紙のリサイクル工場跡地を訪れた。
上の写真は南西から見た空き地の全体像。北西側(写真左)には国道が通っている。
工場は2021年の夏頃まで稼働していたらしいが、同年中に閉鎖・解体されてしまった*1。
そして、私が訪れた2024年9月現在は、コンクリートの基礎が残された空き地になっている。
敷地内の様子。
広さは約1000坪あり、その大部分はコンクリートやアスファルトで舗装されている。
敷地内には入れないが、地面に残る設備跡が路上からでもいくつか確認できた。
まず、南西の端には2×10mくらいのレール付きの台が残っている。
ここには、何かを運搬したり、開閉したりするための装置があったのだろう。
中央南付近の様子。この辺りはかつて建屋が立っていた場所で、やや奥に8×3mくらいの長方形の窪みが残されている。
別角度から見た窪み。よく見ると、水が溜まっていることに気づいた。
藻らしきものが浮いているのでわかりづらいが、意外と深さがありそうだ。工場が稼働していた頃は水槽として使われていたものだろうか。
写真手前には建屋の柱を支えていたものと思しき土台が残されている。
敷地の出入口は西側中央と北西の合計2か所。
これは西側中央のもので、工場稼働時にはメインに使われていたようだ。
この出入口から見た敷地内の様子。
なお、冒頭の撮影地点は写真右奥。
コンクリートの継ぎ目や亀裂に根付いた雑草たち。
人気のない森や海などに行くと癒されるが、人がいなくなった"跡地"でしか味わえない静けさや魅力があると思う。
空き地の奥には藪があり、こちらに迫ってきそうな勢いだ。
コンクリートの出っ張りが見えるが、敷地内のあちこちでこのようなものが残されている。
北西の角にある2つ目の出入口。
ストリートビューで工場稼働時の様子を確認したところ、当時、この出入り口は柵で塞がれていたことがわかった*2。
そして、この出入口付近はアスファルト舗装されており、白線の様子から駐車場として使われていたことがわかる。
奥のほうを眺めていて目に留まった構造物。
ここにも、南西にあったものに似た3×9mくらいの長方形の穴が空いている。
ただ、ここには排水口らしきものも見える。おそらく、何かを洗浄するための設備跡ではないだろうか。
以上のように、この空き地にはいくつか謎の設備跡や凸凹が残されており、中を散策できないことは残念だったが、遺跡としての魅力が溢れる空間になっていた。
敷地内は、上の写真のようにベニヤ板が投棄されている所もある。しかし、それ以外は基本的にきれいで目立つゴミは落ちていなかった。所有者の管理が行き届いているおかげだと思うが、空き地になってからさほど時間が経過していないことも理由の一つだろう。
しかし、隣地の藪からじわじわと緑が侵食してきているので、いずれはクズなどのつる性植物に覆われて荒れてしまいそうである。また、風で飛ばされた土がコンクリート上に積もったり、経年劣化で舗装のひび割れが進行したりして、今後も植物が根付く領域は増えていくだろう。
(no.560 茨城県)
平屋跡地
2024年9月に訪れた住宅街の空き地。広さは100坪くらいある。
空き地ができた正確な時期は不明。しかし、少なくとも2018年5月までは、写真左に立っているものと同じ平屋が4棟立っていたことがわかった*3。
北東の角から見た様子。この時期にしては、敷地内の雑草があまり伸びていないことが気になる。
敷地中央付近の様子。
おそらく、除草剤が使われているせいで雑草があまり成長していないのだろう。
目に留まった過去の痕跡は、敷地の中央手前に残るわずかな砂利(上の写真)と、道沿いに残る段差スロープ(下の写真)。
過去の様子をストリートビューで確認すると、この辺りに平屋に付属する駐車スペースと庭があったことがわかった*4。先の砂利も、おそらく駐車スペース用に敷かれていたものだろう。
そのほかに目についた痕跡は、敷地の奥に残る水道メーターと止水弁(写真左)。
角にも排水枡が3つ突き出ていたが(右)、これは解体後に設置された可能性がある。
この空き地も、荒れないように日頃からよく手入れされているように見える。また、観察した限りでは人が日常的に使っている形跡は見当たらなかった。ただ、段差スロープが残されたままなので、もしかしたら今でも駐車場として使われることがあるのかもしれない。
(no.561 茨城県)
*1:Googleマップ/ストリートビュー、©︎2024年Google、2021年5月と同年10月撮影の画像を参照https://www.google.com/maps/@35.9505205,140.1374353,3a,75y,122.18h,89.51t/data=!3m8!1e1!3m6!1shzIG0pLP052ZNEBi47hF-g!2e0!5s20210501T000000!6shttps:%2F%2Fstreetviewpixels-pa.googleapis.com%2Fv1%2Fthumbnail%3Fcb_client%3Dmaps_sv.tactile%26w%3D900%26h%3D600%26pitch%3D0.4889981137952475%26panoid%3DhzIG0pLP052ZNEBi47hF-g%26yaw%3D122.18057722783163!7i16384!8i8192?coh=205410&entry=ttu&g_ep=EgoyMDI0MDkxOC4xIKXMDSoASAFQAw%3D%3D(2024.9.16.閲覧)
*2:前傾のGoogleストリートビュー参照(2024.9.16.閲覧)
*3:Googleマップ/ストリートビュー、©︎2024年Google、2018年5月の画像を参照https://www.google.com/maps/@35.9337333,140.1340905,3a,75y,316h,81.96t/data=!3m8!1e1!3m6!1sES5kYjTiLudx0MoPkWzksg!2e0!5s20180501T000000!6shttps:%2F%2Fstreetviewpixels-pa.googleapis.com%2Fv1%2Fthumbnail%3Fcb_client%3Dmaps_sv.tactile%26w%3D900%26h%3D600%26pitch%3D8.038589557760346%26panoid%3DES5kYjTiLudx0MoPkWzksg%26yaw%3D316.00393582910357!7i13312!8i6656?coh=205410&entry=ttu&g_ep=EgoyMDI0MDkxOC4xIKXMDSoASAFQAw%3D%3D(2024.9.16.閲覧)
*4:前掲、Googleストリートビューを参照(2024.9.16.閲覧)