空き地には、何らかの理由により利用されていない土地がある。
利用されない理由は様々にあり、そのすべてを考慮して分類することはできないが、ここでは次の三つの分類のいずれかに該当すると考えられる場所を紹介してみたい。
(1) ある利用目的でつくられたが、利用されずに放置されている土地。
(2) 明確な利用目的が決められないまま、将来何らかの目的に利用されることを見越して放置されている土地。
(3) 何かをつくる過程で偶然に、もしくは計画的に生み出される利用されない土地。
これらの土地にも所有者や管理者がいて、定期的に清掃や草刈りを行なったり、利用方法や開発の内容を検討したり、場所によっては毎年納税の義務を負うこともある。
そして、これらの空き地の多くは、潜在的な利用価値をもつ場所である。
そのため、人口増加の傾向がみられる地域では、利用されていない土地が発展の伸び代として肯定的に捉えられることも考えられる。しかし一方では、利用されていない土地が多いと、人口減少が起こっているその地域の衰退を示すこともあるだろう。
ここでは、利用されていない土地を下の二つに分類してみたい。
・【開発や利用を待つ空き地】
・【何かをつくる過程で余ってしまった土地】
【開発や利用を待つ空き地】は、前述の分類の(1)、(2)のいずれかに該当するとみられる場所である。
そして、【何かをつくる過程で余ってしまった土地】は、前述の(3)に該当すると考えられる空き地である。ここに分類した空き地は、生み出された当初から有効利用できなかった土地と考えられ、かつ、今後もデッドスペースとして残り続ける可能性が高い。