空き地図鑑

空き地、更地、使われていない資材置き場、オープンスペース、祭祀場、住居跡地など、「空いている場所」がもつ様々な機能、意味、魅力を探ります。 (※本ブログに掲載の写真および文章の無断使用(転用・転載など)は禁止しています。)

無名の遺跡6 商店跡地 / 事務所ビル跡地

商店の跡地

地元の旧市街を散策中に見つけた空き地。

取り残されたタイルが、かつてそこに建物が立っていたことを想像させ、何となく寂しい気持ちになる。

撮影後に調べたところ、この空き地には2014年頃まで商店が立っていた模様。そして、それが解体されてから10年近く経った今も空き地のままである。

なお、ここは旧市街のメインストリートにあたり、かつては多くの商店が軒を連ねて賑わっていたようだが、現在はシャッター街化してきている。

f:id:akichiniiko:20201229215648j:plain出入り口部分に残るタイル。

なぜ、敷地の中でここだけ解体・撤去されなかったのだろうか。

再利用するために残されているようには見えないし、撤去費用を抑える目的だったとしても中途半端に思える。

f:id:akichiniiko:20201229215646j:plain砕けたタイル。工事車両の重みでこうなってしまったのだろうか

これは、別の時期(冒頭写真より以前)に撮影した敷地の端の様子。

端材らしきものが並んで置かれている。これらは建物等を解体した時に出た残骸と思われるが、わざわざこうして置かれている理由がわからず、意味深である。

(no.508 茨城県)

 

 

事務所ビル跡地

東京都内で見つけた、60坪ほどのやや細長い空き地。地面は建物の基礎とみられるコンクリートで覆われている。

ここには、2018年頃まで事務所が入る4階建てのビルが立っていたが、その後解体され、2019年春には空き地になっている*1。そして、訪れた2022年8月時点では新しいビルの建築計画が掲示されていた。

掲示によれば、この秋に店や事務所が入る9階建てビルができるそうだ。

残された過去の痕跡。

敷地の縁にわずかにタイルが残されている。ここはかつて出入り口があった場所だ。

ここには柱の痕跡らしきものがある。

敷地の中央付近の様子。

敷地内には、このように仮柵で囲われたところが合計2か所あった。

これらは解体工事中に穴を空けたと見られ、木の板で蓋がしてある。鉄骨が立っていた跡なのか、それとも何かの設備跡なのかはわからない。

もう一つの穴が空いてる部分。

ここにも落下防止目的と見られる板が被せてあるが、劣化して今にも崩れそう。

この空き地は、建築計画によればすでに着工が始まっているため、今は無くなっているようだ。

(no.509 東京都)

*1:Googleストリートビューを参照。