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空き地図鑑

空き地、更地、使われていない資材置き場、オープンスペース、祭祀場、住居跡地など、「空いている場所」がもつ様々な機能、意味、魅力を探ります。      (※本ブログに掲載の写真および文章の無断使用(転用・転載など)は禁止しています。)

おもにルールによってつくられる空き地

【ルールによってつくられる空き地】について

 

建築学の立場からみると、原則として建物が建てられていない場所はすべて「空地(くうち)」と呼ぶ。

たとえば、家の敷地内にある駐車場、庭、畑などをはじめ、公園や道路、鉄道用地、農地、河川、樹林地なども「空地(くうち)」である*1

 

駐車場や公園、畑、道路などを「空き地」とみなすことに、違和感を覚える人はいるだろう。しかし、建築学では、これらの場所は建物に対して「空いている土地」とみなされるのだ。

また、建築学では、「空地(くうち)」に似た言葉として「オープンスペース」や「緑地(りょくち)」が使われることもある。

これら三つの言葉は微妙な意味の違いを持っているが、おおざっぱに言えばどれも建物の建っていない場所を指すので、ここでは同義語とみなしたい*2

 

このように、この分類では、建築学的(あるいは土木工学的)な観点をふまえて空き地を眺めていくつもりだが、そのうち、おもに法律や慣例などのルールにもとづいてつくられ、管理されている空き地を中心に紹介していこうと思う。

そして、それらの空き地を次にあげる三つの機能に注目しながら分類していきたい。

 

・多目的スペースとしての機能

・通風や日照を確保する空間としての機能

・緩衝地としての機能

 

 

 

 

*1:彰国社編『建築大辞典 第2版 普及版』には、「くうち[空地]」の欄に、「建物によって建蔽されていない土地.オープンスペースと同義に用いられることもある.土地利用目的には,農地,公園,道路,鉄道用地等の形態がみられる」と記されている(彰国社編『建築大辞典 第2版 普及版』、彰国社、1993年、423頁。)。なお、「空地」は「緑地」や「オープンスペース」と同義に使われることがある。そして、「緑地」「オープンスペース」の中には、河川や樹林地が含まれる。

*2:「オープンスペース」に関しては、前掲、彰国社編『建築大辞典 第2版 普及版』の193頁と、土肥博至監修・建築デザイン研究会編『建築デザイン用語辞典』(井上書院、2009年)の54頁を参照した。なお同書『建築デザイン用語辞典』(54頁)では、都市部のオープンスペースの多くは緑地であると説明されている。

また、「緑地」に関しても、前掲、彰国社編『建築大辞典 第2版 普及版』と、前掲、土肥博至監修・建築デザイン研究会編『建築デザイン用語辞典』を参照した。同書『建築大辞典 第2版 普及版』では、「緑地」が「敷地内空地を含むオープンスペース(交通用地は含まない)と同義に用いられることもある」(1743頁)と記されている。また同書『建築デザイン用語辞典』にも、「緑地」が「空地」や「オープンスペース」と同義になると説明されている(393頁)。