空き地図鑑

空き地、更地、使われていない資材置き場、オープンスペース、祭祀場、住居跡地など、「空いている場所」がもつ様々な機能、意味、魅力を探ります。      (※本ブログに掲載の写真および文章の無断使用(転用・転載など)は禁止しています。)

出来立ての空き地

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建物の解体が終わりに近づき、空き地が新たにできつつある風景に出会った。

 

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以前建っていたものが何なのかはわからないが、道路側にはまだ階段、タイル、花壇が残されており、わずかに過去を物語っている。しかし、これらもすぐに撤去されてしまうだろう。

 

ここを見つけてから数年経ち、現在の様子を調べてみたところ、すでに薬局などが入る新しいビルが建てられていた。

自分にとって関わりの深い場所(自宅や毎日通っていた学校や職場など)も、過去には様々なものがつくられ、そして解体され、そのサイクルを繰り返して今に至っているのだろうか。

 

身の回りの風景は、毎日少しずつ変化していく。

あまり意識していなかったが、普段眺めている何でもない風景にも、知らず知らずのうちにその時の気分や感情を投影しているようだ。過去の風景写真などを眺めると、その当時感じていたことや、その場の空気の匂いまでもはっきりと思い出すことがある。

また、たとえ行ったことがない知らない場所の風景であっても、そこに人々の記憶が宿っているように感じることもある。

 

風景は、人の営みによって形づくられることもあるし、自然によって形づくられることもある。また、その両方によってできるものも多いだろう。

そして、空き地の風景もまた、様々な理由でつくられる

ところで、国や地域によって空き地の印象・意味は大きく異なっていると考えられる。

たとえば、長い歴史を持つ石造りの街の中には、建物が建っておらず、且つ、使われていない空き地はあまり存在しないのではないだろうか。

一方、日本や東南アジア、南米の熱帯など、住居を木材(や植物の茎・葉)などでつくる地域においては、比較的短い周期で家を建て替える。つまりそこでは、建て替えのたびに新たに空き地が生まれることになる。

この地域の人々にとって空き地は見慣れた風景であり、「建設と解体」というサイクルの一フェーズとして、「再生」を意味する存在になっているかもしれない*1

また、荒野を移動して生活する遊牧民は、そもそも「空き地」という言葉を使う機会があるのだろうか?また、彼らにとって空き地はどのような意味を持つのだろうか?

 いつか、世界の人々の空き地観について調べられたら、きっと面白い違いがわかりそうだ。

(no.136 茨城県取手市 

 

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散歩していたとき、たまたまショベルカーが更地をつくっている場面に出会った。

以前、ここの半分くらいは使われていない雑草の生えた空き地で、もう半分は畑として利用されていたのを覚えている。

 

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しかし、今回そのすべてが一旦リセットされ、整地されてしまった。

次は何に生まれ変わるのか気になっていたが、数週間後に確認したところ、写真手前側は物置き場として利用され、ショベルカーのある奥の一画は再び畑として利用されていた。なお、畑の面積は以前より少し増えたようだった。

放置されたままの空き地は「忘れられた場所」という感じがして好きなのだが、開発が始まったばかりの空き地には、これから新しくできるものへの期待、ワクワク感があって好きだ。 

(no.137 茨城県龍ケ崎市) 

 

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ここが出来立ての空き地かどうか確信は持てないが、表土の感じや、周りを取り囲む覆いの様子からみて、最近できたばかりの空き地だろう。

建築や土木の関係者なら、これからここが何に使われるのか、おおよその見当がつくのだろうか。

 

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鉄板が敷かれているので、建物の建設予定地にはみえない。

資材置き場になるのかもしれないし、あるいは、以前建っていたものの解体がちょうど終わったばかりで、その時に使われた鉄板が置かれているだけなのかもしれない。 

地面の鉄板(赤茶)と周囲の覆いの色(白)との対比がなかなかきれいだ。また、カラーコーンと柵の青色もアクセントとして空間をまとめている。

がらんとした場所だからこそ、これらの素材がよく響き合って見え、魅力的な景観になっているのだろう。

(no.138 東京都小金井市) 

 

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ここは出来たての空き地とはいえないが、数ヶ月前に森の一部が切り倒され、空き地になった場所である。

 

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広いので全ての範囲を写せなかったが、内部には切り倒された木がそのままの状態でいくつも置かれていた

まるで、樹木達の墓場のようだ。

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この辺りにはまだ森や原野が残っている。しかし、この空き地は比較的交通量の多い道沿いにあるので、これから住宅や店舗などになるのかもしれない。

 

(no.139 茨城県龍ケ崎市) 

 

*1:たとえば、神宮(伊勢)の式年遷宮では、20年ごとに神様の住まい(社)を、現在の社が建っている隣の空き地に新設している。空き地に新しい社が建てられると、そこにご神体が遷され、かつて建っていた社は解体されて、そこが新たな空き地となる(なお古材はリサイクルされる)。そして、20年後には再びその空き地に新しい社が建てられることになる。このように、神宮では、20年ごとに隣り合う敷地が交互に空き地となり、式年遷宮のサイクルの重要な役割を担っている。