解体工事中の駐車場
夜のゲームセンターに、解体工事中の駐車場があった。
工事は、おそらくこの日の日中に始まったばかりだろう。敷地内には工事車両が停まっていて、いくつか瓦礫の山ができていた。
翌日関係者に聞いたところ、駐車場を一度解体して舗装し直すそうだ。
これまでも、建物などの解体によって生まれたばかりの空き地を紹介してきた↓
かつて紹介した「出来立ての空き地」の中には、開発されずに現在も空き地のまま残っている場所がある。
しかし、解体後まもなく新しい工事が始まり、すぐに姿を消してしまう空き地もあった。
ここで紹介するものも、古い駐車場が解体されてから再開発されるまでの短い間だけ姿を現す空き地である。
駐車場の端から撮影。この時もゲームセンターは通常通り営業していた。
解体作業は半分以上済んでいるようだが、この辺りにはまだアスファルトが残っている。しかし、車止めブロックだけ先に削り取られていた。
撮影時は、敷地内に3つの瓦礫の山ができていた。
このあたりでは、ミニショベルカーがアスファルトを剥がしていたようだ。
煌々と光るきれいな建物の前に、荒々しい解体の風景が広がっている。普段はあまり見られない不思議な組み合わせである。
ここから奥の敷地は解体がほぼ完了していた。
敷地中央にあった2つ目の山。
さらに奥へ向かうと3つ目の瓦礫の山がある。このそばにもショベルカーが停まっていた。
以前、道路カッターで四角く切り取られた破片を見たことがあるが(下の写真参照)、ここではショベルカーだけでアスファルトを解体しているようだ。
(切り取られたアスファルト/東京都文京区)
しかし、一部ではこのように解体できてない箇所もあった。
これらの端に残っている部分は、手持ち削岩機などで解体するのだろう。
あらわになった土の地面。よく見ると砂利も混ざっている。
端から見た全体像。
翌日、再度様子を見に行ってみた。工事は進んでいて、昨晩残っていたアスファルト(写真手前辺り)がかなり取り除かれている。
撮影中、瓦礫をトラックに積む作業が進められていた。
昨晩はアスファルトが残っていたエリア。
前日より山が高くなっている。
途中で何度かトラックが出入りし、どんどん瓦礫が搬出されていった。
瓦礫の撤去作業が終わり、きれいになった空き地。
ほどなく砂利が運び込まれ、
表面が整えられていった。
この後、すぐにアスファルトが敷かれて新しい駐車場になってしまった。
わずか数日という短期間だけ姿を現した空き地だった。
(no.344 /茨城県龍ケ崎市)
美容室と工場跡地
やや広めの空き地。ストリートビューで確認したところ、かつてここに美容室と小さな工場があったようだ。
地表の様子を見る限り、つい最近解体工事が行われたように思える。
地面には工事車両のタイヤの跡が残っていたり、解体中に出た破片のようなものもたくさん散らばっていた。
ポツンと残る止水栓。その周りにはわずかに芝生が取り残されていた。
建物があった頃を想像させてくれる痕跡である。
(no.345 /茨城県龍ケ崎市)
解体された庭と平屋
解体されたばかりとみられる庭があった。
奥に立つ家はすでに空き家になっているようだ。庭には木が何本か立っていたことがわかるが、全て切られ根まで掘り起こされている。
春に再度訪れてみた。
大きな変化はないが、以前あった木の株や枝などが撤去されていた。
地表には階段の跡らしきブロックがある。かつて、ここから家の前まで小道が続いていたのだろう。
それから数ヶ月後。ついに建物が撤去され完全な空き地になっていた。
一見したところ、過去がリセットされたきれいな空き地である。
しかし、一部にこのように微かな痕跡が残されていた。
子供の頃、両親が空き地を購入して家を建てた。家が完成すると、私は新しい庭に植物を植えるためシャベルで地面を掘ってみた。
そして、ある深さまで掘り進めるとタイルやチューブ、コンクリート片などがたくさん出てきて驚いた。何故そんなものが出てくるのか当時はわからなかったが、それらは昔建っていた建物の残骸だったのだろう。
何の変哲もない空き地にも、私たちには見えにくいだけで固有の歴史が刻まれていることがわかる。
(no.346 /茨城県龍ケ崎市)