不思議な骨組み
近所の水田エリアを散歩中、雑草が茂っている一画を見つけた。
左右の区画では稲作が行われているが、ここだけは何故か放置されている。
近寄って見た様子。
この位置からはわかりづらいが、この空き地の奥行きは約50mもある(横幅は18mくらい)。
どれくらいの期間放置されているのか不明だが、少なくとも3、4年以上は人の手が入っていないように見える。
横から見た空き地の全体像。
反対側の横から。
この空き地の特徴は、敷地内に盛り上がった部分があることだ。
あれは一体何だろうか?
もう一度横から見てみると、なんとなく箱型のシルエットが確認できる。なにやら中に人工物が隠されているようだ。
拡大して見ると、下の方にフェンスのようなものが確認できた。中に建物があるとは思えないが、何かの施設が隠されている可能性がある。まるでクリストの作品のようで、色々と中身を想像できるところが面白い。
再び正面から見た姿。ここからよく観察してみても、中にあるものは依然として不明。
ただ、手前の一番盛り上がっている部分については、単に木が生えているだけに見える。
この角度からは少しだけパイプらしきものが見えた。
隠された人工物が中途半端に覗いて見えると、ますますその正体をつきとめたくなってくる。
ここが何かの施設だったとすれば他に痕跡が残っているかもしれない。そう思って手がかりを探してみると、道路のそばにトタンの一部とコンクリートブロックが放棄されていた。
しかし、これがあのモコモコした施設らしきものと関係しているのかは不明。たんに投棄されただけにも思える。
実は、過去にもツル植物に覆われてしまった空き地を訪れたことがあり、そこでも似たようなモコモコを見たことがある(下の写真)。これを見たとき、この盛り上がった中にどんな面白いものがあるだろうと期待していた。
しかし、冬に再訪してみたら、中身は何の変哲もない低木であった。
はたして、この空き地のモコモコの正体は何だろうか。
再度、冬に訪れてみた。
これがモコモコの正体である。
てっきり、何かの施設があると予想していたので拍子抜けしてしまった。しかし、この四角い骨組みは一体何だろうか…。
勝手な想像だが、この空き地はかつて畑として使われていて、この骨組みは当時使われていた栽培設備の一部ではないだろうか。
何となくだが、ぶどうの木などを這わせる棚(屋根部分)にも見える。あるいは、そもそもこの骨組みはここで使われていたものではなく、他所から持ってきた物かもしれない。もちろん、たんに不法投棄されたという可能性もある。
結局、この骨組みの用途は不明のままだ。ただ、とりあえず緑に隠されていたものの正体がわかり、個人的にはすっきりできた。
(no.247 茨城県)
庭の名残
これまで、過去の痕跡が残る空き地をいくつか訪れてきたが、ここはかなり特徴的な場所。
離れて見た全体像。この空き地は、かつて家が建っていた場所で間違いないだろう。
手前の道沿いには外構の一部が残されているし…
何より、端に植えられた松の木に驚いた。横に伸びた姿は風格があってかっこいい。
ガランとした空き地の中で、ここだけ高級感が漂っている。おそらく今でも定期的に人が訪れ手入れしているのではないだろうか。
松のそばには水場の痕跡があった。
転がっている石も、かつての庭の名残だろう。
他にも、空き地の中には庭で使われていたと思しき石材が残されていた。
空洞のあるコンクリートブロックや屋外シンク。
それに、薄い敷石などもある。
そして、ここが玄関か勝手口だったと考えられる。
ここにあった建物はどんな姿だっただろう。
庭の痕跡から考えて、おそらく瓦屋根の日本家屋だったのではないだろうか。
なお、この空き地は坂の途中にあり、上の区画とは高低差がある。そのため、境界には地崩れを防ぐ土嚢が並べられている。
(no.248 茨城県)
使われなくなった物置き場
工場の隣に、廃棄物置き場と思われる空き地がある(2019年撮影)。
全体の様子。敷地の角の方から撮影。
おそらく、この空き地は隣の工場の敷地で、元々物置場として使われていたのではないだろうか。しかし、敷地の中には朽ちてしまった物が多く、新しく置かれたような物は見当たらない。
錆びた一斗缶。
割れたコンクリートの工作物。
プラスチックケースもある。工場で使う道具や素材を入れていたのかもしれない。
敷地の奥にもドラム缶など色々なものが散らばっている。
ここまでは2019年に撮影した写真を紹介した。次に、2014年と2017年の様子も紹介したい。
●以下、2014年6月の空き地。
2014年の様子。
初夏に訪れたので、不要物は草に埋もれつつあった。しかし、放置されている物は先に紹介した2019年と変わらず、錆びた一斗缶やプラスチックケースなどである。
しかし、この時は白くて大きな廃棄物置かれており目を引いた。いったい何の機械だろうか?
●以下、2017年1月の空き地。
2017年に撮影した様子。
これを撮影した時も、基本的に置かれているものは変わっていない。相変わらず、奥にある白い物が何かはわからない。 なお、2019年には無くなっていたが、この時は道路側に低木がいくつも植えられていた。
生垣はコンクリート管の中にも植えられている。なお、このコンクリート管は後に壊された模様で、2019年の空き地にはその破片らしきものが置かれている。
(no.249 茨城県)
土砂置き場冬晴れの日に訪れた土砂置き場。がらんとしていて心地よい空間だ。
敷地内には、土の小山が3つか4つしか築かれていない。ひょっとしたら、業者ではなく個人が利用している可能性がある。
右隅から見た空き地の全体像。
よく見ると敷地の右端部分に外構らしきものが残されている。ということは、かつてここには住宅が立っていたのではないだろうか。
土の山には雑草が生えていないので、搬入されてからさほど時間が経過していないのだろう。
地表を観察してみたが、タイヤ痕はほとんど残されていない。
数日前の雪が敷地の端に残っている。
埋もれかかったブルーシートは何に使われていたのだろう。
錆びたポール、色褪せたパイロンがこちらを見ているようだった。
(no.250 茨城県)
コンビニ跡地らしき空き地
交差点の角に、コンビニ跡と思われる空き地がある。
奥の砂利が敷かれたスペースに店が立っていたのだろう。手前のコンクリートには駐車スペースを示す白線が残っている。
アスファルトの割れ目からは雑草が生えてきている。少なくとも、建物が解体されてから2、3年以上は経過しているのではないだろうか。
ここがコンビニ跡地と推測できるのは、このミニ横断歩道のようなゼブラゾーンがあったからだ。
撮影後、ストリートビューでこの土地の過去の様子を調べてみたが、最も古い画像(2013年)にも営業中の店の姿は確認できず、ここがコンビニ跡地とは断定できなかった。
(no.251 茨城県)
建物跡地
コンクリートで覆われた敷地の奥に、ぽっかり空いた建物跡らしき場所があった。
ここは交通量の多い道に面していて、通りにはカフェやファミレス、居酒屋などの飲食店が立ち並んでいる。
ちなみに空き地の左隣も飲食店だ。
きっと、ここも何かの店だったのだろう。
おそらくこの土の部分に建物が建っていて...
この白いコンクリート部分が作業場、あるいは従業員用の駐車場だったと推測できる。
端のほうには、何のために置かれたものかわからないが、穴のあるブロックが並べられている。
そばには穴のない細長いブロックもあるが、これは建物の基礎の一部が残されているように見える。
そして、空き地手前のコンクリートスペースは、おそらく客用の駐車場だったのだろう。
このコンクリートスペースには止水栓やマンホールなどの痕跡が残されていた。
(no.252 茨城県)