近所を散歩していたら、住宅街の中にポッカリと空いた窪地を見つけた。
標識をみると、ここは調整池と呼ばれる土地で、公園にもなっているようだ。
調整池は、大雨などにより地表に降り注いだ水が、一度に河川に流入しないよう、雨水を一時的に溜める役割(川への流水を和らげる緩衝機能)を持っている。
川を流れる水量には限界があるので、それを越えると川が氾濫して洪水が引き起こされてしまうからだ。
調整池は、普段は立ち入りが禁止され空き地になっているところもあるし、グラウンドとして使われているところもある。
写真の調整池は、面積の約半分が立ち入り禁止の空き地になっており、もう半分はグラウンド(サッカー場)が整備されている。
これが立ち入り禁止になっている空き地。
内部にはススキらしき植物が群生しており、魅力的な緑の空間になっている。標識によればここは池のようだが、草が茂り水面は見えない。
しかし、空き地の端には川につながる排水設備が備えられていて、そこにはわずかに水溜まりがあった。
排水設備の上から見た様子。奥には川が流れている。
また、空き地の中央付近には排水口か流入口と見られる凹みもある。流入口であれば、街に降り注いだ雨水が、下水道を通ってここから入ってくるのだろう。
反対側の角から見た、緑の空き地の様子。
入り口はこのように閉ざされている。
そして、この調整池のもう半分の土地はグランド(サッカー場)として使われている(冒頭写真の反対側から撮影)。
斜面のブロックを歩きながら撮影。まだ、この調整池が池として使われているのを見たことがない。今度大雨になったら見に行ってみようと思う。そのときは、サッカーゴールやベンチが水没した風景がみられるだろう。
グラウンドの端にも、排水口(流入口?)らしきものが設けられていた。
調整池の法面にはクズが蔓延っている。
ここは標識を見過ごしてしまうと、ただの窪地のグラウンドにしか見えない。調整池と気づかず利用してる街の人も案外多いのではないだろうか。したがって雨天の使用は注意が必要だろう。かつて熊本県にある調整池が一時的に駐車場として使われていたことがあり、その際に集中豪雨が起きて130台以上が水没した例があるようだ*1。
(※2021.8.5.写真を再撮影し、更新しました。)
(no.117 調整池の空き地 / 茨城県龍ケ崎市)
*1:https://ja.wikipedia.org/wiki/調整池