私たちの周りには様々な空き地があるが、上の写真のように、敷地の全てが防草シートに覆われている所もある。
ここは、一戸建て住宅が二軒ほど建てられそうな広さがあり、地面全体がシートに覆われていた。こうしておけば雑草が生えることもないが、これだけの面積を覆うためにはそれなりの費用がかかるだろう。しかし、毎年雑草刈りを行なったり業者に処理を依頼する費用を考えれば、このほうが低コストで済むのかもしれない。
空き地の雑草が伸びることで隣地とトラブルに発展するケースもあるようなので、ここはそれも意識して設置された可能性がある。
(no.93 茨城県龍ケ崎市)
このフェンスで囲まれた空き地も、地面にシートが敷かれていた。
しかし、継ぎ目などの僅かな隙間から雑草が伸び、シートを持ち上げている所もあった(左手前あたり)。
この空き地の魅力は、しばらく眺めていると人工物のシートが水面に、雑草が島に見えてくることだ。様々な大きさの穴を開け、そこから生える雑草を島に見立てて枯山水のような風景を作ることもできるだろう。
離れて見た全体像。
(no.94 東京都武蔵野市)
この空き地はJR中央線の駅近くにあり、再開発予定地と見られる。
おそらく、近々右側を通る道で工事が行われ、この空き地の分だけ道幅が拡張されるのではないだろうか。つまり、このシートは短期的な防草目的で設置されたと推測できる。
それにしても、重しのコンクリートブロックの数が多い気もするが、こんなものなのだろうか 。杭で固定されていないので、風で飛ばされないためにこれだけ必要だったかもしれないが、職人の几帳面な性格が窺える。
(no.95 東京都小金井市)
先ほどと同じ駅のそばにある空き地。
シートには継ぎ目や穴はなく、防草の役割をきちんと果たしている。この空き地は人の往来が多い場所にあるので、もし防草シートが敷かれていなければ雑草が伸び放題になり、ゴミの投棄などの環境悪化を招いてしまうだろう。
ここは先ほど紹介したシートと違って、適当な数のブロックが重しに使われていた。杭で固定されている様子は見られないが、重くて風に飛ばされにくいシートなのかもしれない。
なお、防草シートには様々な種類のものが販売されている。購入の際は、耐用年数の違い、透水性の有無、対応できる雑草の種類、駐車の可不可などを考慮して選ぶことができる。
(no.96 東京都小金井市)