沖縄県国頭郡本部町に、国の天然記念物に指定された「塩川(しおかわ)」がある。
名前のとおり塩水が湧き出る珍しい川で、このような川は世界でこの場所とプエルトリコの2ヵ所しかないといわれている*1。
塩水が流れる仕組みはまだ解明されていないようだが、川の水は海水と陸水が混ざってできており、サイフォン説や地下空洞説などがある*2。
川の周辺は公園のように整備され、上の写真のような空き地もあった。
ここは何のための空き地かわからなかったが、町に問い合わせたところ、天然記念物の保護区域に含まれていることがわかった*3。
したがって、ここは塩川の保護や周辺の地質調査の目的で残されていると考えられるのだ。
史跡の空き地は歴史学的に価値のある場所だが、ここは地質学的な価値が認められ保存・管理されている珍しい空き地といえるだろう。
塩川の様子。近くに寄ると、川底に魚が泳いでいるのが見えた。
この岩の隙間から水が流れ出ているようだ。
(no.82 塩川の空き地 / 沖縄県国頭郡本部町)