空き地図鑑

空き地、更地、使われていない資材置き場、オープンスペース、祭祀場、住居跡地など、「空いている場所」がもつ様々な機能、意味、魅力を探ります。 (※本ブログに掲載の写真および文章の無断使用(転用・転載など)は禁止しています。)

余ってしまった土地2

サービスエリアの無用空間

f:id:akichiniiko:20170519204410j:plain 上里サービスエリア(埼玉)の建物裏に、魅力的な佇まいの空き地があった。

このサービスエリアには、ガソリンスタンド、カフェ、レストラン、ベーカリー、土産物売り場、休憩所、ATM、宝くじ売り場まであり、施設内は人が多く賑やかだ。

しかし、ここは対照的にがらんとしている。もちろん、何か利用に供する場所ではないだろう。

そして、その「忘れられた場所」「無用の空間」という雰囲気がとても良い。

f:id:akichiniiko:20170805175908j:plain左の施設はカフェだったと思うが、そこから出たであろう不要な看板が、がらんとした雰囲気を引き立てている。

f:id:akichiniiko:20170801225832j:plain施設敷地内の空地。

晴天のもと、光が射し込む隙間の空き地も魅力的である。

撮影したのは真夏だったが、ここは適度に日影があって涼しかった。

しばらくぼんやり佇んでいたくなる場所だ。 

このサービスエリアの面積は広く、前述のとおり既に様々な施設が完備されている。

そのため、今後もこの空き地が開発される可能性は低いだろう。 

(no.140 上里サービスエリア内の空き地 埼玉県児玉郡) 

 

 ゲーセン駐車場の余った土地

ゲームセンターの駐車場の端に、余ってしまったと思われる三角の土地がある。

反対側の端から見た様子。

ここには、何台か駐車できそうな広さがあるが、駐車場はすでに十分な広さがあるので、この空き地まで開発する必要はなかったのだろう。

敷地の形が四角形でないと、大抵このように端の部分が余ってしまい「無用の土地」として放置される運命にある。

次に紹介する空き地も同様で、三角形の開発し損なった土地と思われる。

(no.141 茨城県龍ケ崎市)

 

幹線道路沿いの三角空き地

f:id:akichiniiko:20200923211319j:plain このブログで紹介した三角形の空き地は、これで5つ目だ。

撮影時に敷地内の様子を観察してみたが、何かに使われていた痕跡は見あたらなかった。

f:id:akichiniiko:20200923211415j:plainf:id:akichiniiko:20200923211421j:plainここは交通量の多い4車線道路に面しているが、道沿いにはほとんど住宅は立っておらず、店舗や工場などの事業所が多い。おそらく、騒音や排気ガスなどの影響を考慮して、あまり住宅は建てられないのだろう。

この空き地も、同様の理由で開発されていないのかもしれないが、不整形地であることも要因の一つと考えられる。

(※以下、2020.9.23.追記)

f:id:akichiniiko:20200923201551j:plain約5年が経過し、再び訪れてみた。

のように、敷地内は雑草に覆われ、すっかり様変わりしていた。

オレンジの花をつけた多年草(?)が雑草の中で優勢になっており、異様で美しい景観を形づくっている。

f:id:akichiniiko:20200923202447j:plain敷地の表面は、このような朱色の花に覆っていた。朝顔の仲間だろうか。

f:id:akichiniiko:20200923212127j:plain反対側の端から見た様子。

(no.142 茨城県)