三角形の空き地 ①
街を歩いていると、時々このような三角形の空き地を見かける。
敷地の形がもともと三角形だったのかもしれないし、もとは四角い敷地だったものが、道路開発などによって削られてできたのかもしれない。
こういう空き地には、野立て看板や自動販売機が置かれたり、駐輪所が設けられたりして有効利用されることもある。
なお、この空き地の左奥には舗装された道路が見えるが、その先は行き止まりである。つまり、この道も使われずに空き地になっているようだ。
撮影当時、ここは写真のような空き地だった。
しかし、それから数年経って確認したところ、三角形の空き地は車3台分ほどの駐車場になっており、そこに大きな野立て看板も立てられていた。
また奥の行き止まりの道も、駐車スペースとして利用されていた。
利用しにくかった三角の土地が、うまく活用されたようだ。
(no.85 三角形の空き地 / 沖縄県那覇市)
三角形の空き地 ②
この三角形の土地も余ってしまった場所と推測できる。
おそらく、奥の建物と右側の駐車場が造られたためにできてしまったのだろう。
これからこの土地に何かを建てようとしても、敷地内には電柱も立っているので、建築面積はかなり限られそうである。
ここを有効利用するなら、先の空き地のように、駐車場にしたり、自販機や野立て看板を置くしかなさそうだ。
しかし、「利用」の観点から一旦離れて眺めてみると、ここは「間」や「余白」としての魅力を感じさせる空間である。
空き地の周りは建物(商業ビル)、駐車場、道路に囲まれており、それらは、それぞれ目的を持ってつくられている。しかし、この空き地はまだ利用目的が定まっていないように思える。
もしそうだとすれば、ここは単に建物や物が置かれていないという物理的な意味で「空いている」だけでなく、人の目的意識が反映されていないという意味でも「空いている」場といえる。
個人的には、このような余ってしまった場所は、できるだけ多く残しておいて欲しい。
(no.86 三角形の空き地 / 千葉県東金市)
高架下の空き地
(no.87 高架下の未開発地 / 東京都武蔵野市)
JR中央線の高架下に、開発途中の空き地がいくつもあった。
こういう空き地は、鉄道だけでなく自動車道路の高架下などでもしばしばみられる。
この付近の高架下の空き地には、最近、駐車場が新設されることが多いようだ(下の写真)。
これらの駐車場はどこもきれいで、出来立てのようだった。しかし、すでに利用する車の数は多いので、以前から需要はあったのだろう。
(no.88 柱の間の空き地 /東京都武蔵野市)
一方、上の写真も中央線の高架下にあった空き地である。しかし、柱が多いため、何かに利用するには適さない場所に思える。
ところが、別の場所では、似たような柱の間の空間がすでにレンタサイクル施設として利用されていた。
開発しようとすれば、どんな隙間でも利用の手立てはあるようだ。