空き地図鑑

空き地、更地、使われていない資材置き場、オープンスペース、祭祀場、住居跡地など、「空いている場所」がもつ様々な機能、意味、魅力を探ります。 (※本ブログに掲載の写真および文章の無断使用(転用・転載など)は禁止しています。)

ルールによってつくられる空き地 – 緩衝地としての空き地

調整池の空き地(破竹川調整池)

大雨が降ると、川が増水して洪水を引き起こすことがある。それを未然に防ぐため、街に調整池が設けられる。調整池に雨水を貯めることで、大量の水が一気に川へ流れ込まないようにしているのだ。 調整池のなかには、貯水されていない時に一般開放され、グラウ…

中央帯の空き地2(南多摩尾根幹線道路/ みなみたまおねかんせんどうろ)

大きな中央帯の空き地を撮影しに、南多摩尾根幹線道路(みなみたまおねかんせんどうろ)を訪れた*1 。 南多摩尾根幹線道路は、多摩ニュータウンの南側に位置し、東西方向に伸びる道路だ。 道路の延長は約16.6㎞あり*2、このうち幅の広い緑の中央帯があるのは…

調整池の空き地(横田川運動公園)

近所を散歩していたら、住宅街の中にポッカリと空いた窪地を見つけた。 標識をみると、ここは調整池と呼ばれる土地で、公園にもなっているようだ。 調整池は、大雨などにより地表に降り注いだ水が、一度に河川に流入しないよう、雨水を一時的に溜める役割(…

環境施設帯の空き地 2

環境施設帯とは、幹線道路沿いの生活環境を保全するために設けられる道路の部分のことで、車道の横に、歩道、自転車道、しゃ音壁、植樹帯などが設けられる。 (※詳しくは環境施設帯(かんきょうしせつたい)の空き地 - 空き地図鑑の脚注など参照。) 写真は…

火除明地(ひよけあきち)

過去につくられた緩衝機能をもつ空き地として、江戸時代に幕府の政策でつくられた「火除明地(ひよけあきち)」(火除地(ひよけち)ともいう)がある。 これは、町で火事が発生した際に、周囲の建物に火が燃え移らないようにすることを意図してつくられた空…

緩衝緑地(かんしょうりょくち)

「緩衝緑地(かんしょうりょくち)」は、騒音、振動、大気汚染、悪臭などを緩和したり、防止することを目的として設けられる空地*1で、工業地帯、工場、空港などの近くに設けられる。 緩衝緑地は都市公園の一つに分類されており、都市公園法にもとづいて設置…

中央帯の空き地

「中央帯」とは、双方向の車線を分離するために設けられた道路の部分で、車の円滑な走行や横断する歩行者の安全確保の役割を担っている*1 また、万一車線から車が逸脱した場合、反対車線に簡単に侵入できないようにする役割もあると考えられる。 なお、中央…

環境施設帯(かんきょうしせつたい)の空き地

「環境施設帯」とは、幹線道路周辺の住環境を保全するために設けられた道路部分のことで、そこには歩道、自転車道、植樹帯、遮音壁などが設けられる*1。 なお、「環境施設帯」は行政の通達*2にもとづいてつくられる。 上の写真では、左側に広めの歩道があり…

交通島(こうつうじま)の空き地

空き地には緩衝機能を備えたものがあり、道路の一部として設けられるものがある。 公道で見かける「交通島(こうつうじま)」*1は、道路法や道路構造令*2にもとづいてつくられている。 ここでは、内部に人が入れるだけの空き地がある交通島を紹介してみたい…